昔の鉄道地図扇子(戦前)

昔の鉄道地図を眺めるのが好きで、たまにヤフオクで落札したりしている。
その中で、扇子に鉄道地図が描かれているものが、たまに出品される。
値段はそんなに高くない(500円~1500円ぐらいで出品されているものがある)ものは落札している。
結果、今5本家にある。
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てっきり同じ年のものかと思っていたが、鉄道地図を比較すると、それぞれ路線が異なっていて、5個とも同じ鉄道地図ではない。
例えば、四国を見てみると
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少しずつ鉄道路線が延びていっている。
3本は四国は同じ(真ん中の写真の路線図)なので、同じとしかと思いきや
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越後線が国有化前(黒線)と国有化後(赤線)とやはり年代が異なる。
国有化後(赤線)の2本は、同じ出品者からの落札で、さすがに同じ年代らしく、路線図の相違は見当たらないが
一つは沖縄が載っていて、もう一つは沖縄が載っていないというデザイン上の違いがあり、結局5本ともすべて同じものは無いという結果だった。
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それぞれの制作年を推定していくと
①1928年12月開業の筑前吉井駅があり、1929年2月西小林駅がないので1929年(昭和4年)1月前後 
②③④1929年4月開業の岩国(現西岩国)があり、1929年11月一部開通の広尾線がないので、1929年(昭和4年)5月~10月
⑤1934年5月喜入まで開通が載っていて、1934年12月喜入から先延長は載っていないので、1934年(昭和9年)6月~11月
と推定した。

そして②③④をさらに推定しこうと、越後線の国有化を調べると、と越後鉄道国有化は1927年(昭和2年)10月
あれ?合わない
しかも②③④は四国が南郡中(現伊予市)まで路線が開通しているが、これは1930年(昭和5年)2月のことらしい。
1929年4月開業の岩国(現西岩国)が載っていて、1929年11月一部開通の広尾線がないのと矛盾してしまう。

この頃鉄道の延伸や国有化が活発だったこともあるが、
結論としては、描かれた鉄道路線図は、結構適当で、間違いが多いようだ


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