「小説を、映画を、鉄道が走る」川本三郎
小説や映画に出てくる鉄道を解説する。
しかしこの作者守備範囲が広いなあ。自費出版ぽい本や、「海街diary」というコミックまで登場した。
「オリンピックの身代金」奥田英朗
上記川本氏の本で、東北の夜汽車が印象強く描かれている旨知って、読んでみた。
オリンピック開催の昭和39年が舞台。
この時代の伸び盛りの高揚感と、身の丈に合った生活は「三丁目の夕日」などで見てあこがれるところがあるが、この本では、それは東京だけで、東北の地方の貧しさをじっくり描き出していた。
「わくらば追慕抄」朱川湊人
これも昭和の時代に、他人の記憶を読むことが出来る少女とその妹のお話。
「わくばら日記」に続く第2作である。
ノスタルジックな連作短編集だが、洞爺丸事故を題材とした1篇が悲しい。
昭和戦前の自転車レースを題材にした小説。
好きな「自転車」をテーマにした小説ということで読んでみたが、個人的には惹かれなかった。たぶんこのお話が悪いということではなく、自分がスポーツ小説があまり面白いと感じないためだろう。
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